今年の江戸川は二度のGT(6月の周年と、11月のMB大賞)がメインだが、それに負けないくらいに盛り上がりそうなのが8月9日から行われる大江戸賞だ。
主役を務めるのはもちろん『東都のエース』濱野谷憲吾。3月総理杯を制し久々のSG戴冠、その後も安定した航跡で特別戦線を賑わす存在。江戸川のファンならご存じだろうが、この濱野谷、静水面での強さはもちろんのこと、水面が荒れても強い強い! 当社のデータ(98年1月〜)によると、波高15p以上の水面での2連対率は何と73.3%! これが数少ないデータならまだしも、30走して22回連に絡んでいると考えれば、波が出ようが風が吹こうが何でもこいといったところだろう。
また、枠なり基本となる江戸川では外枠時の着取りが課題になるのだが、これも心配なし。7月20日現在での濱野谷の過去一年のコース別2連対率を見てみたら、1コース−86%、2コース−57%、3コース−50%、4コース−40%ときて、5コースは52%と再び上昇、6コースでも34%と上々の数字。これにテクと水面相性を加味すればもっと信頼度は増してくる。
大江戸賞の他のメンバーには熊谷直樹や三角哲男、石渡鉄兵に阿波勝哉と個性派が揃ったが、今の濱野谷の勢いには敵わないのでは? ネームバリューから考えると配当妙味は薄いが、確実に舟券に貢献してくれることは間違いない。ボーナスを元手に勝負したい! 確実に舟券ゲットしたい! 大好きなケンゴと心中したい! なんて人は迷わず江戸川大江戸賞へ!
先の江戸川周年は湯川浩司が近況の充実ぶりを見せつけるVで幕を閉じたが、それよりも記者の目に強く焼き付いたのが山口剛(広島)のレース内容の良さだった。
得点日の四日目、5号艇だった山口は、内の艇のまくりに乗ってのまくり差しではなく、思い切り良くサイドを効かせて自力のまくり差し。みごと白星を手にした。あれを見た時に想い出したのが、結構昔になるが、まだA1級になったかならないくらいの笠原亮が、江戸川一般戦の優勝戦で、エンジン出てないにも関わらず6コースから強ツケマイ一閃! 先頭には届かなかったと思うが、『この選手は強くなるはず』と強く印象づけられた記憶がある。その後、笠原がSGを取った事から考えても、山口が飛躍的な成長を遂げても不思議はない。事実、関係者が「あの子は強くなるよ」と明言しており、周囲の期待も大きい。山口には「江戸川巧者はどこに行っても通用する」と言うのを全国にアピールして欲しい。
そんな話をしていたら、6/16〜の開催でも、光る金の卵を二つ発見した。それが西野翔太(広島)と三宅潤(大阪)だ。この二人もとにかく乗りっぷりがハンパなくいい! 多少無理そうな状態からでもツケマイが打てるし、狭い艇間もズバッと切り込める度胸がある。二人とも江戸川参戦は数回だが、ともに「確かに波は怖いけど、水面自体にイヤなイメージがないから結果が出せているんだと思う」と。難水面・江戸川を攻略するには『臆せず攻めていける勇気』が必要。その勇気を二人の走りから感じ取ることができる。西野は前述の山口が師匠とのこと。類は友を呼ぶ、ではないが、今村豊−白井英治のように弟子は自然と師匠の走りに似てくるのかもしれない。
とにかく西野翔太、三宅潤。この二人の名前を他の競艇場でも見かけたら、機力うんぬん抜きにして狙ってみて下さい。噂に違わぬ果敢マイで楽しませてくれるはず!