このシリーズの主力メンバーは自力で動ける速攻派が多く、熱いスタート攻勢で場内を沸かせてくれるはずだが、主役に推したいのは広島の高濱芳久。今年3月の総理大臣杯は未勝利に終わったが、前々回の平和島では4コースからゼロ台スタートで見事にまくって優勝。
この高濱は展示タイムがトップだった時に3連勝式に絡む確率が88%とメンバー中最も高く、好タイムを出した時は迷わず買い。他にも手堅い走りに定評ある吉本正昭や捲り差しのハンドル鋭い佐竹恒彦などが、展示タイムトップだった時の3連対率が80%を超えており狙って舟券をゲットしたい。
9月20日からのシリーズで、展示タイムがトップだった時に3連対率が高いのは佐口達也と山口浩司。佐口は88%、山口は85%の高確率で舟券に貢献してくれる。また、折下寛法は3連対率は81%とやや落ちるが、単勝率は43%と前記二者よりも高く注目したい。
平和島は「インが弱い、アウトが効く」と言うのが定説だが、それはケースバイケース。ひと言で言えば平和島で舟券を当てる上で最も重要な要素はエンジン力。「乗りやすさ」と「力強さ」を兼ね備えていれば最高で、逆に出足のない選手はどんなに楽なイン進入でも、まず持たない。格上のイン艇が簡単に格下の快速艇にまくられてしまうレース場なのだ。そして、最大の特徴は「バック線は内が良く伸びる」という点だろう。つまり、差して最内を突いた選手がそのまま伸び切って2Mまで届いてしまうケースが多い。決まり手で「抜き」が多いのはこのパターンの出現が多発するため。ただし、2、3コースからの小差しは逆にひき波の餌食になってしまう。ベテラン選手がワザ一本に頼ったターンは通用しない。スピード持った捲り差しが良く決まると覚えておいて損はない。
冒頭にインが弱いと書いたが、初日の選抜戦と優勝戦に限って言えばインが幅を効かせている。選抜戦はやはり@号艇が軸になる選手(エンジン力も含めて)を番組マンが選ぶし、優勝戦はその節の得点トップの選手が@枠になりインに入るのだから当然と言えば当然。二日目以降は基本的に総当り制。前日の1R2Rでも、着の良かった選手は選抜メンバーと当たる。当然ウデの差は明らかで、ここで選抜組にアシの裏づけがあればレースは堅く収まるが、前日の朝のレースから勝ち上がってきた格下組がパワーで勝ると波乱の起きる要素。「一度は取ってみたいなあ」などと思う3連勝式の高額配当が出るのはこの時。また主力選手をどうしても分散するため、アタマが堅そうなレースも良く見かける。ただし、この時も「2、3着選び」にはエンジン力を重視した方が賢明。「ヒモ抜け」で高配当が出ることもしばしば。
風について言えばやはり追い風(南風)が吹けば幾らかは内有利だが、逆に向い風(北風)が吹くとまくりが多くなる傾向。これは他のレース場とも変わりがない感じがする。
過去一年間の決まり手回数
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