先日の丸亀MB記念、5日目の出来事である。
優勝戦出場選手のプレス向け共同インタビューに、レースが終わったばかりの赤岩善生が呼ばれた。エンジン・コース・スタートと、一通りの受け答えが終わり、最後に優勝戦への意気込みを代表質問者が訊ねた時だったと記憶している。
赤岩から急に「中澤」の名が出てきた。「開会式でも言ったが、記者の皆さん、成績の事ばかりではなく…」と。
筆者は開会式を見ていないのだが、周囲に話を聞いたところ、赤岩ら82期の面々が、開会式で同期の中澤和志にエールを送ったらしいと分かった。SGで待ってるぞ、と。
本来ならMB記念に出場するはずだった中澤が欠場届けを出した。秋のダービーも既に欠場が決まっている。
06年に総理杯を制した後、中澤は大きくリズムを崩した。例の一件を抜きにしても、エンジンが出せず、Fも重なり、SG・記念では到底活躍できない状態に陥った。だが、今は違う。安定してエンジンを出せているし、事実、一般戦では上位着を並べ、今年10優出5V(9月21日時点)。おそらく特別戦でも好勝負できるはずである。
特別戦復帰を待っているのは同期だけではない。私たち記者もそう。中澤が大活躍する記事を書きたいし、一舟券購入者としても、特別戦で活躍する中澤の舟券を買いたい。現状の特別戦、厳しい書き方になるが、ハズレ覚悟で買わなければならない埼玉勢の舟券に手は出にくい。ファンも同じ気持ちだと思われるが…。
『予想しやすく、購入しやすい競走』を趣旨に、6月より、戸田競艇では毎日第7Rで『バッハプラザ特別』が行われている。@号艇には初日戸田選抜戦出場選手または同等の選手。他5名はB級が基本、うち一人は若干実力が上、機力が上だったりするパターンが多い。
で、内が弱い戸田でのイン本命番組の結果をまとめてみた。
【期間(6/2〜8/6・計32レース)】
日付 選手名 コース 着 決まり手
6/2 西島義則 イン 3着 ×差し
6/3 永井 源 イン 1着 ○逃げ
6/4 向後龍一 イン 1着 ○逃げ
6/5 吉田一郎 イン 1着 ○逃げ
6/6 香川素子 イン 6着 ×差し
6/7 角浜 修 イン 2着 ×抜き
6/10 白井友晴 4カド1着 ○捲り
6/11 森 竜也 イン 2着 ×捲り
6/12 伊藤将吉 イン 1着 ○逃げ
6/13 川上昇平 イン 5着 ×捲り
6/14 岡田憲行 イン 3着 ×捲り
6/15 宮迫暢彦 イン 3着 ×捲差
7/2 柏野幸二 イン 1着 ○逃げ
7/3 加藤高史 イン 2着 ×捲り
7/4 山谷 央 イン 1着 ○逃げ
7/5 松江秀徳 イン 1着 ○逃げ
7/17 大西源喜 イン 2着 ×差し
7/18 荘林幸輝 イン 1着 ○逃げ
7/19 清水攻二 イン 3着 ×捲り
7/20 西田 靖 イン 1着 ○抜き
7/23 村上 純 イン 1着 ○逃げ
7/24 金田 諭 イン 1着 ○逃げ
7/25 今村暢孝 イン 2着 ×捲り
7/26 三角哲男 イン 1着 ○逃げ
7/27 小林 晋 イン 6着 ×捲り
7/28 岡谷健吾 イン 4着 ×捲り
8/1 中村亮太 イン 1着 ○逃げ
8/2 小野信樹 イン 1着 ○逃げ
8/3 高沖健太 イン 1着 ○逃げ
8/4 伊藤雄二 イン 2着 ×捲差
8/5 川村正輝 4カド1着 ○捲り
8/6 乙津康志 イン 1着 ○逃げ
…………………………………………………
@号艇 1着18回 2着6回 3着4回 着外4回
単勝率56% 2連率75% 3連率87% 着外率12%
思ったほど単勝率は高くなく、約2回に1回は1着を外している。3連率が高いといっても、基本的に番組は頭鉄板に組んであるのだから、決して堅く収まっていない。ちなみに、前期の田中信一郎はイン単勝率が80%、2連対率は91%。競艇場・機・相手に関係なく、こちらの方がよっぽど信頼できるのである。
@号艇が負けた時の決まり手は、まくり8回、差し3回、まくり差し2回、抜き1回で、上を行かれるケースが多い。
@号艇に組まれた選手の何人かに話を聞いてみると「調整途上の序盤」「エンジンが出ていない時」は、幾らメンバーが軽くても…、といった具合。また、西島義則が言う「こっちがどんだけスタートいっても、ナカヘコミになるとどうにもなりゃせん。記念なら(ヘコまないから)ええけど、一般戦(の戸田のイン)はダメじゃ」には大きくうなずける。『バッハプラザ特別』の@号艇は絶対ではなく、選手も「1着、賞金、ただ貰い」とは思っていないのが現状である。