グラチャンは今垣光太郎がカドから伸び、まくって優勝。いかにも戸田開催らしい結末となった。
完全な減音型エンジンになって初、待機行動のルールが一部変更されての初の特別戦だったが、レース傾向は…。
戸田競艇
グランドチャンピオン決定戦・全72R
■コース別成績
1コース 2コース 3コース 4コース 5コース 6コース
1着 21回 12回 15回 17回 3回 4回
2着 24回 13回 15回 5回 8回 7回
3着 9回 13回 6回 14回 15回 15回
単勝率 29% 17% 21% 24% 4% 6%
■決まり手
逃げ20回 捲り19回 差し14回 捲り差し13回 抜き6回
28% 26% 19% 18% 8%
前回SG(07年・第17回グラチャン)はインの単勝率が40%前後もあったが、今回は一気に落ちて29%。27%前後しかない一般戦中心の普段と、ほぼ変わりない数字だった。かといってイン2連率は62%もあり、消すに消せない、結果的に買いづらいレース傾向にあった。頭を固定せず、取りガミ覚悟で裏も返し、またはボックス券にするなどして、高目がきたら儲けもの…、そんな素人っぽい買い方が正解だったかもしれない。
進入で大競りがあったり、深い起こしになったりしたレースはごく僅か。決まり手が何でもありの状況になった一番の要因は水面特性だが、完全減音型の影響かもしれないし、気候の影響かもしれない。いずれにしてもイン相場はいつものSGと明らかに違った。
このあとは夏本番。気温が上がり、出足・行きアシ系をキッチリ仕上げるのは難しくなる。機出し、スタートと各選手の能力差が大きい一般戦だ。スリットがバラけ、インがバタバタ消え、イン単勝率は更に下がりそうなムードである。
5月1日以降を初日とする競走から、『待機行動実施細則』の一部が改正されて行われている。待機行動中の時間稼ぎ的航法が禁止され、原則として150メートル見透し線に先に達したボートからコースの優先権が得られるようになった。
戸田ではGW開催のウインビーカップから新ルールが適用された。元々インが効かない、逃げられない戸田である。年間平均のイン単勝率が26%前後しかないのに、更に数字が下がるだろうと思われたが…
5月1日〜6日 戸田競艇『第20回ウインビーカップ』
逃げ 捲り 差し 捲差 抜き 恵まれ
■初 日 4回 4回 1回 2回 1回 0回
■二日目 4回 4回 1回 2回 1回 0回
■三日目 4回 6回 0回 2回 0回 0回
■四日目 1回 2回 3回 2回 4回 0回
■五日目 5回 3回 1回 2回 1回 0回
■最終日 2回 5回 3回 2回 0回 0回
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計72R 20回 24回 9回 12回 7回 0回
★コース別単勝率
当節 近1年
■1コース 29% 27%
■2コース 21% 20%
■3コース 18% 18%
■4コース 21% 20%
■5コース 10% 11%
■6コース 1% 6%
意外や意外。スロー水域が壊滅どころか、いつも以上に逃げが、インが決まっていた。
当節は約7割が地元の埼玉支部選手、残り3割の全員が関東地区の選手で、普段から顔を合わせている面々。しかもルールが適用されて初開催。皆が慎重になっていたのもあるだろう、激しいコース取りはなく、意表つく前づけもなく、節間通して進入は折り合っていた。スロー勢はオレンジブイぐらいからの起こしが多く、深くなっても100手前ぐらい。進入は確かに分かりやすくなったが、普段よりもまったりした待機行動だった。変わった点といえば、動きが少なかったぶん、今までは外に出されそうな若手が内枠時にコース主張できていたことぐらいか。
決まり手を見ても、今までとそう変わりない。新ルール適用に関して、舟券的にはあまり神経質になる必要はなかった。ただ、5月9日からの内外タイムス杯は全国から選手が斡旋される通常一般戦。イン屋の白石桂三、諏訪馨もいる。コース取りのもつれがあるかもしれず、実質、この開催が新ルール適用初回。もう少し様子を見なければならない。