総理杯の舟券作戦
2009年3月12日

 第44回総理杯の開幕が迫ってきた。多摩川と言えば昭和の時代から「日本一の静水面」がキャッチフレーズ。「センターが伸びる魔法の水面」と評した先輩記者もいたが、広くて静かな多摩川の水面は「技のデパート」でもある。季節は初春、桜前線と総理杯優勝戦が重なりそうだが対岸からの南系統の風になるのか。南東だとオームは追い風、南西になるとホーム向かい風になる。向かい風1mから3mは捲りが全盛。センター勢が気持ちよく捲るのだが、二段まくりもポンポン決まる。サイドを効かせたフルターン、『握り合戦』の多摩川になる。
 追い風1mから3mはイン有利のように見えるがそうでもない。「コース幅取りすぎ」の内規を気にすると1マークの回りしろがなくなる。インは叩かれるか、握って流れるシーンが多い。捲りも1マークで止まるか流れる傾向、有効なのはセンターの捲り差しだ。差すにしてもスピードを持って回らないと勝ちきれない。2マーク勝負も多い。ホーム追い風の時は2マークは全速ターンがセオリー、向かい風なら2マークは差しになる。
 ただ、現エンジン・ボート(08年8月〜)になりインが若干強くなっている。06年のイン単勝率は23%だったが、徐々にアップして最近30%に乗ろうとしている。プラグワッシャーの変更、温水パイプにも変更があったようだが、どれが原因なのかは分からない。出足・行きアシを付けるのが早いSGレーサー、大きな部品交換(中古のクランクシャフト、シリンダーケース)も増えるだろう。序盤戦の1号艇は苦労するかも知れないが、中盤戦から最終日はインがスタート張り込み全速旋回で先マイに持ち込むか。
 多摩川のエンジンは減音型、チルトは−0.5度から3度まで、初使用から23節目と使っているなら2連対率・勝率を信用していい。しかし、温水パイプは付いたまま、減音型特有の握り込みの弱さがある。当然「スタート放るとダメ」のコメントが出てくる。しかし、上位級エンジンのなかに「標準のペラが回せる」のがある。減音用のペラではなく、標準用のペラを回せれば出足・回りアシが違ってくる。序盤は伸び重視の選手が目立ちそうだが、徐々に出足・回りアシを仕上げた選手が準優→優勝戦で主導権を握りそうだ。 
 「インは強くない」と言われていても、場外発売がオッズを左右するSG・GTレースは、1〜2が人気になる。とにかく1号艇が売れるのが特別レースである。初日、二日目は穴党の出番、エンジンがよくスタート行くセンター、アウトの選手を狙い打ちなら高配当にありつける。そして、最終日は確実にインが人気を集める。握って攻めるダッシュ戦が穴党のターゲット、地元で気合はパンパンの三角、飯山のような選手だ。

戸田競艇記者便りはこちら

江戸川競艇記者便りはこちら

平和島競艇記者便りはこちら


RSS

Powered by
teeter totter Ver.2.17-C