川添が負傷帰郷
2006年5月19日

 朝は雨がぱらついていた。今日はバス、電車、バスと乗って多摩川競艇かとテレビを観ていた。しかし、次男が「行って来ます」と出ていくとバイクの音がする。外を見れば霧雨程度、しめたとばかりに自転車に乗って走り始めた。最初は立川駅まで行ければいいやと、次に会社(国立)までとペダルを踏んでいたのだが、降りそうな雲行きでないので、多摩川沿いのサイクリングロードを飛ばしてレース場まで来てしまった。
 本当によく荒れている。一見堅い本命が信頼できない。スリットから少し出て行っても、内の艇に抵抗されてしまう。それ以上にインが持たない。9レースを走った関谷聖二が「病気帰郷」と連絡がきた。だが「エンジン病だろう」と記者席の声。前夜版の出るのが遅れている。10レースのレース中にようやく出た。さあ仕事と原稿を書き始めると、11レースで川添英正が差そうとして、スタート遅れていた金子貴志に激突した。救助艇がすぐ帰っていく。「アッ、メンバー変更だ」と感じてしまう。12レースが終わってから『メンバー変更』が来た。7・8・12と進入想定からやり直しになってしまった。
 明日は得点日である。1位に佐々木康幸、2位に新井敏司、3位金子貴志、4位富田佳昭、5位三角哲男、6位川名稔。ボーダーラインはかなり下がりそうな雰囲気だ。佐々木は絶対に優勝しておきたい一般戦、そのためには優勝戦@号艇奪取に力が入るだろう。10位に山田哲也がいる。三日目最終レースでは5コースからコンマ04のスタートで佐々木、三角をまくっている。注目の新鋭だ。
 「競艇は難しいよ」と久しぶりに記者席に顔をだしたのが施設会社を定年退職したIさん。ネクタイをしていない姿がやけに若く見えてしまった。

三角、佐々木が敗れ大穴
2006年5月18日

 「リバウンドが来ましたか」と言う声がする二日目の記者席。朝から波乱続出、初日は堅いレースが多かったのだが、雨の湿気でエンジンも変調したか初日とはレースアシが違っている。1マークまで伸びていってもまくり切れない。まくり差しに入ろうとすると、1マークの出口で力がなく流れてしまう。「回転が合ってない」のだが、ギヤケース・プロペラの調整は本当に微妙なのだ。
 5レースの佐々木康幸は本番でインに入った。捲られながらも小回り、金子貴志と2マーク勝負に持ち込んだまではよかったが、回りしろがなかった?か失速し3着に後退。金子貴志ー塚本太二郎ー佐々木は3連単87,060円、的中は80票だった。
 12レースに三角哲男が登場。スタート展示から強烈な行きアシをみせつけた。だが、本番のぞいたがまくり差しは流れた。イン川添英正が押し切り、割り差しの大熊辰弥が機力任せに2マーク握って回っていた。2連単1〜6が11,980円。3連単の164は90,980円(的中138票)である。
 最終レースが終われば宮島モーターボート大賞の優勝戦。人気のイン西島義則は立ち遅れた。まくったのは2コース湯川浩司、だが3コースから白井英治が鋭くまくり差しを決めた。こちらも大穴、3連単326は37,320円だった。
 今節、期待していることがある。それは川添英正の優出である。48号機は現在優出8回、ウェイキーカップでは優出10の数字で登場して欲しいのだ。多摩川では1年間で優出10回のエンジンは本当に少ないのである。二日間で1341着、あと一押しだ。

桑島のデビュー戦は転覆
2006年5月17日

 宮島モーターボート大賞との併売になった多摩川競艇初日だが、入場は芳しくなかった。とにかく18年度は場外発売の連続、「何でもいいから売上を上げる」のが目標のようだ。しかし、関係者の一人が「GTの場外だけじゃきついのかも」と15・16日の芦屋場外の売上げをながめていた。
 1レースで桑島和宏がデビュー。今日一番の複勝の売上げ、単勝も記念に買うファンが多いのかEが売れた。舟券に選手名が印刷されているのがいいようだ。レースの方はゴール前に転覆(責任)、大外からコンマ06のスタートも、その後のアシがイマイチだった。展示を見ていて、前検よりも気配が落ちていた気がした。二日目どうするか。宿舎は川名稔、三角哲男と同室、アドバイスをもらえるかも。
 ターンスピードのレベルが違っていたのは佐々木康幸。6月には地元・浜名湖で開催されるGC決定戦が待っているが、『現役のSGレーサー』の印象を受けた。機歴を考えれば、三角にまだ上昇余地が残っているが、佐々木のまくり差しはツケマイと変わらないスピードだ。
 宮島モーターボート大賞の方は優勝戦を迎えるが、西島義則が@号艇を奪っている。本物のイン屋、潮はイン有利でもないが、根性が違っている。おそらく早いスタートを決め逃げるのだろう。雨がぱらつき始めた水面、降水量が多いと多摩川もインが絡むレースが増えるかも知れない。
 

98期桑島和宏がデビュー
2006年5月16日

 やまと競艇学校を卒業してから、毎日練習に来ていた98期・桑島和宏が多摩川競艇場でデビューを迎えた。前節最終日には水上ステージから大勢のファンに挨拶したが、上がることは全くなく(司会のアナウンサーの方が間違えていた)大きな声ではっきり名前を売り込んだ。
 引いたエンジンは21号機、2連対率21%である。しかし、前操者の廣光尚治がシリンダーケースを交換し出足系統はアップ、優出している。楽しみのあるエンジン、後は実戦でのスタート、1マークの判断だろう。時計は練習を積んでいて大丈夫、指定席の大外からどんなデビューを見せるか。初日1レース、緑のカポックに注目してみたい。
 
 16日は多摩川の前検だったが、芦屋54周年の場外発売も行われていた。優勝は濱野谷憲吾、インから圧勝だった。
 17・18日は宮島モーターボート大賞も併売。17日は準優、節間で一番激しいレースである。インが強い宮島だが、潮が低くなればセンターまくりで波乱も起きる。一日に24レース、忙しいが多摩川で7月のウエイキーカップに備えエンジン・選手の下調べをしてみるのもありか。

エンジン評価・パート10
2006年5月13日

多摩川競艇場では05年8月1節目から現エンジン・ボートが使われている。ウエイキーカップ(51周年記念)で序盤のエンジン相場がある程度固まった。10月の開催は気温が低下し石塚久也、江夏満が1分46秒6を叩き出し、10月最後の開催で杉山貴博が目一杯走り1分46秒5を記録した。様変わりがあるのは高価な部品、クランクシャフト、シリンダーケース(ブロック)交換が大きいのだが、出走表に(記者にも)発表されていないキャリボディの品質差もかなりあると聞く。11月以降に低勝率エンジンが上向いたのは交換した部品が徐々に当たってきたのだ。
 11月30日の開催から凍結防止の『温水パイプ』が付いた。これでエンジンの動きが大きく変わった。12月・1月・2月と20%前後だったワースト機が上向き始めたが、低勝率機シリーズの優出機は、どこかに問題を抱えているのも事実である。誰が乗っても出る訳ではないのだ。1月5日に村田修次が1分46秒4の新基準ペラになって多摩川の最速タイムを記録したが、多摩川で一番エンジンを出す自信のある選手である。2月28日、柴田光は20%台のエンジンで1分46秒3、後半のレースもタイムアタックし「45秒台を狙った」というが事故艇が出て途中から全速ターンが出来なくなった。好タイムが出るのは初日が圧倒的に多い。ボートが水を吸ってなく軽いのである。20年以上も前の『日替わりボート』の時代に比べると艇の品質差は少なくなっているが、艇重は前検日と最終日で2s違うと言われている。
 4月の開催から温水パイプが除去された。一気にパワー復活とはいかない。「調整が難しいですよ。アシの差がかなりあります。もう一節使えばエンジンも安定してくると思いますが」と地元の選手でも苦労していた。そして、4月の開催から、スタートライン手前5Mの空中戦が50p高くなった。支部練習に来ている選手から「スタートが届いていない」声があった。地元の石川俊成に質問すると「僕にスタートの事は聞かないで下さいよ。梶野に聞いてみて下さい」と。すると梶野学志は「僕は空中戦は見てないです。看板だけ見てスタートしています」と答えが返ってきた。スタート勘は150m、85m、45mと何秒前の定時定点があるのだが、目標物は「5M空中戦」か「看板」なのである。エンジンの仕上がり、風向きで僅かに調整するのだが、約7秒、4秒、2秒前が目安らしい。

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