多摩川競艇場では11月23日の開催から凍結防止用の温水パイプが取り付けられる。8月に登場した現エンジンは12節、一年間の3分の1を消化したのだが、ここからエンジンの動きが変わってくる。「エンジンは生き物」なのである。大きな部品交換で噴く機があれば、乗った選手に恵まれ勝率が上がりいつの間にかそれが本物になることもある。
取り敢えず序盤の動きが良かったエンジンを並べてみた。
12号機 初使用の杉田篤光が優出、10月関口智久が優勝。
13号機 優出3回、9月石渡鉄兵が準パーフェクト優勝。
16号機 榎幸司、郷原章平、中村有裕が優出。
17号機 優出4回。10月白石健、11月日高逸子が優勝。
22号機 優出3回、8月岡本慎治が優勝の出足型。
30号機 上島久男、野添貴裕、君島秀三が優出。
38号機 優出3回、9月松本勝也がバランス取れ優勝。
39号機 飯島昌弘、長岡茂一、織田猛が優出。
40号機 雨宮昌一、野澤大二、別府正幸で優出。
43号機 初使用から4連続優出。序盤はエース機候補。
46号機 山本浩輔、山川美由紀、飯島誠が優出。
53号機 優出3回、10月生方厚成が優勝。
62号機 初使用で角谷健吾が優勝。出足系統がいい。
温水パイプが取り付けられるとエンジンのパワーは落ちる。しかし、今年のエンジンは「混合比が40:1」になったため従来よりも力がある。行きアシが強くインが伸び返している。徐々にインの単勝率が高くなっているのはその影響だろう。フライングは増えているが、今のところ混合比を変えようという話は出ていないようだ。
素性のいいエンジンはリング1本換えずにパワーを維持している。「エース機候補」の筆頭だった43号機は10月以降イマイチだがまだ部品交換ゼロ。バラして組み換え、あるいは何かを換えてやればパワーが甦るだろう。パイプが付いた状態で関東地区選手権が待っている。これまで目立たなかったエンジンが数基噴き始めるのは例年のことである。11月末〜12月開催は「隠れエース機」を探してみよう。
【2006年11月12日 多摩川担当 Z・I】