7連続Vに挑む前本・初日
2007年7月24日

 初日の前本泰和は7R・11Rの二回乗り。「ダブル優勝は準優制? 得点ですか」と前検日に確認していたのだが、「得点制」と聞いて気楽になったのは確かかもしれない。
 7レースは6号艇でコース取りが厳しかったが、カドの5コースに引いた。しかし、スタート失敗、内二艇がゼロ台でコンマ30では出番がない。イン変わり気味に出て、小畑の差しを邪魔しただけだった。結果は4着。
 11レースはウェイキー選抜、近況の実績を評価され1号艇で登場である。前半終了後に調整をやり直し、行きアシ・出足に重点を置いてくるはずだった。インから全速のコンマ12、トップスタートで会心の逃げだった。
 気温が上昇、31度あってはエンジン調整に各選手苦労、インは弱くスタート勝負の傾向が強かった初日だが、多摩川らしくまくり差しも多かった。前本VS小畑実成、藤丸光一は確かなシリーズだが、渡邊哲也はもっと出るエンジン。パワー機・関口の快スタートも脅威になりそう。

7連続Vに挑む前本・前検日
2007年7月23日

 男子・女子が分かれて予選→優勝を戦う多摩川競艇W優勝tvkカップは第13回を迎えたが、今年は前本泰和が競艇界史上四人目の6場所連続優勝で登場している。艇界初の7連続優勝にチャレンジ、前検日のエンジン抽選から最終日まで(おそらく優出は99%)メモ程度に書いてみたいと思っている。彦坂の6連続V、37連勝は競艇よもやま話Vol,25で書いたが、記者が競艇を覚える僅か前の事だった。競艇記者になってすぐが野中の快進撃だった。小林の6連続Vの始まりだった多摩川ではインタビューをしている。あれから30年、前本に連日二重丸を付けるシリーズになるのだろうか。しかし、このシリーズはダービー出場の懸かっている小畑実成、藤丸光一もいる。

『2007年7月23日 前検日』
 エンジン抽選前の前本と話す機会があった。「運ですね。狙って獲れるモノじゃない。8割はツキだと思っています。もう使ってしまったかも」と。しかし、「今期に入ってペラはいいです。ピット離れは良い時と普通の時があります」と。
 69号機・67号艇になった。このセットで前節は山田省二が実戦アシ抜群に仕上げ優出している。69号機は昨年8月、初使用の渡辺史之が出足抜群が始まり。一年間で27選手が乗り優出6回、2連対率37%は上位クラスの下のレベル。選手(ペラ)で伸び型に偏ることもあるが、調整が巧くいったときは実戦アシがいい。
 前検練習は良くは見えなかった。スロー起こしに重たさ、フライング艇が多い練習では、スリットで遅れると目立たなくなってしまう。しかし、共同インタビューでは「回転を上げれば良くなりそう」と言っている。琵琶湖で優勝のペラを使ったようだ。エンジンに少し違いがあるし、気圧も変わっている。微妙な調整が必要だが、心配は無用だろう。

【6場所連続優勝の航跡】
1515彦坂郁雄(当時は静岡)
昭和45年
浜名湖 3月6日〜10日 21121Y1
津      12日〜16日 323141112Y1
住之江   19日〜24日 3411311111Y1
児島  3月27日〜30日 1111111Y1
大 村   4月2日〜5日 1111111Y1
浜名湖     9日〜14日 11111111111Y1

2291野中和夫(大阪)
昭和51年
住之江(笹川賞)5月2日〜7日 111112Y1
大村(24周年)   13日〜18日 55311111Y1
宮島       6月19日〜22日 1111Y1
蒲郡(21周年) 7月1日〜6日  1415111Y1
住之江         8日〜13日 113A11111Y1
琵琶湖        15日〜17日  1111Y1

1843小林一生(福岡)
昭和52年
多摩川  12月3日〜6日 21424Y1
浜名湖   15日〜18日 1231Y1
福岡     25日〜30日 1311E211Y1
昭和53年
若松   1月5日〜11日 51122111Y1
桐生     20日〜24日 2211411Y1
常滑    2月3日〜6日 111112Y1

3573前本泰和(広島)
平成19年
唐津   5月25日〜28日 111111Y1
丸亀    6月5日〜10日 1332311131Y1
常滑     14日〜17日 111112Y1
鳴門     24日〜29日 213122141Y1
津       7月5日〜8日 112231Y1
琵琶湖    12日〜18日 133211111Y1


齊藤仁が多摩川初優勝
2007年7月21日

多摩川競艇 7月21日
報知新聞社賞 優勝戦(12R)
@齊藤   仁(東京)@14
A山田 省二(愛知)A17
B瀬尾 達也(徳島)B20
C木下 繁美(福岡)C22
D黒瀬 三幸(福岡)D25
E秋山 広一(香川)E23
 スタート展示、本番とも123/456の並び。イン齊藤がトップスタート、力強く逃げ多摩川11度目の優出で初優勝を奪った。齊藤は通算12度目の優勝だが、このあと桐生オーシャンカップ、その後にMB記念を控えている。52号機は齊藤で26人目の乗艇で初優出→初優勝、やはりペラ調整が当たっているのか。
 激しかったのは2・3着争い。瀬尾がツケマイ、山田は小差し、秋山が遅れ差し。2マークで瀬尾が冷静に二艇を捌いた。秋山は2周2マークで山田を抜きウェイキーカップに斡旋されているテクニックを見せた。

ウエイキーカップ出場選手
2007年7月15日

GTウエイキーカップ・開設53周年記念
9月19日〜24日
 有力選手のフライング休みが多い時になった。多摩川は下関、福岡との競合である。東京支部で下関に参戦は蜷川哲平、福来剛。福来は実は下関が得意、ここ3年間で優出4なら伏兵になれるだろう。福岡には遠藤晃司、蜷川哲平、福来剛。下関→福岡と走る選手は39名もいる。福岡に日高逸子、寺田千恵、淺田千亜希、それで多摩川の女子選手は海野ゆかり、横西奏恵の二人になった。
 新鋭枠の希望も、リーグ戦との兼ね合いで当初は各レース場1名と言われていたらしい。だが、話し合いで2名になり梶野学志、毒島誠が斡旋された。支部別で見れば、宿舎の部屋割りの関係で2・3・4名単位になっている。場外発売の関係もあって、各地区の選手を揃えるようになってきたのがここ数年の傾向である。

【東京支部】   勝率
3256三角 哲男7・04
3347矢後   剛6・64
3641一瀬   明6・67
3792田中   豪7・21
3826村田 修次7・32
3966作間   章6・35
4083福島 勇樹6・22
4140梶野 学志6・29
 田中豪、村田修次に期待がかかる。BPクラブにとっては純地元、主役は譲れないし、そのチャンスが巡ってきた。乗れてきた一瀬明、気合は負けない梶野学志がどこまだ頑張るか。SGタイトルホルダーの三角哲男、矢後剛にも決め手。誰が新エンジンで正解を出すかだ。
【群馬支部】
3159江口 晃生6・79
3996秋山 直之7・07
4238毒島   誠6・77
 江口晃生ー毒島誠の師弟コンビ。あとひとつ正解が出ていない江口だが、多摩川なら握って回るレースも。毒島がメキメキ成長、地区スター候補を断り全国区を目指しただけの結果をだしつつある。秋山直之は差しから道中フルターン連発、地区選手権Vの水面だ。
【埼玉支部】
3251平石 和男7・40
3696白井 友晴6・85
3860松本 浩貴6・24
 平石和男が安定、多摩川は新鋭リーグ戦で初優勝の水面だ。白井友晴、松本浩貴はスタート勝負、果敢にチャレンジか。
【静岡支部】
3422服部 幸男7・86
3959坪井 康晴6・86
3960菊地 孝平8・21
4019笠原   亮7・32
 服部幸男が復活、多摩川は思い出の多いプール。是政の総理杯男・笠原亮を引き連れての登場だ。菊地孝平は坪井康晴とタッグ、江口とのラインもある。
【愛知支部】
3473石川 真二6・87
3554仲口 博崇6・88
4074柳沢   一6・65
 平場で稼ぐ石川真二は記念でもエンジン出しは負けていない。強ツケマイも放つ。仲口博崇に軽快なレース運び、柳沢一は握って挑戦。
【滋賀支部】
3278山田   豊6・61
3918深井 利寿6・39
4012中村 有裕7・51
 中村有裕は水面に慣れれば稼げるレース場。これまで多摩川のエンジン運は良くなかったが、インの弱さは琵琶湖と双璧ならダッシュ主体に自分のレースを組み立てるか。
【大阪支部】
3161古場  輝義7・08
3556田中信一郎8・08
3915繁野谷圭介6・47
4042丸岡  正典6・76
 田中信一郎は得意水面。減音型のペラ・機調整は心得ている。丸岡正典も走り慣れているプール。気持ちのいいダッシュ戦で波乱の目になるか。
【兵庫支部】
3572安田 政彦7・38
3577向所 浩二6・44
3780魚谷 智之8・61
3903白石   健6・71
 魚谷智之は充実一途、候補の一角だ。向所浩二は忘れられない水面、再び気合が入る。白石健も平場で荒稼ぎの水面、スタートは凄い。
【徳島支部】
3304烏野 賢太7・20
3333丸尾 義孝6・79
3774横西 奏恵6・93
3955眞田 英二6・46
 烏野賢太に貫禄、マイペースの調整、レースを披露するだろう。丸尾義孝は初優勝の水面だ。横西奏恵は混合戦でも優勝実績の是政、ターン後のアシを仕上げればベスト18は可能。
【香川支部】
3442宮武 英司6・34
3478嶋田 貴支6・43
3837秋山 広一6・43
4030森高 一真6・53
 香川のペラも定評。嶋田貴支が地区選を制しやる気になってきた。秋山広一は7月に走っている。エンジンは違ってもスタート勘、レース形態は分かっている。森高一真に快スタート、「讃岐一のスタート」を師・石川幸夫から引き継いだ。
【岡山支部】
3261大川 茂実6・30
3462竹上 真司6・62
3933山地 正樹6・38
 大川茂実が7月に走っている。竹上真司、山地正樹も多摩川は実績がある。かつて20歳代の黒明が完全Vを達成しているが 、イーグル会は多摩川をドル箱にしている。
【広島支部】
3158島川 光男6・63
3573前本 泰和7・85
3618海野ゆかり6・95
 島川光男は周年制覇のプール。前本泰和がVラッシュと絶好調、記念ロードに入っても快速男の本領を発揮しそうだ。海野ゆかりは多摩川で人気、ズッポリ差して沸かせるか。
【山口支部】
3081岡本 慎治7・05
3684清水 攻二6・44
 岡本慎治は下関でノミネートされず、多摩川が取ってしまった。減音博士である。エンジン出しには定評がある。ベテランが丁寧な走りでアピールするか。
【福岡支部】
3379打越   晶6・74
3742宮地 秀祈6・49
 打越晶はパワー勝負、フルダッシュから伸び切るアシに仕上げたい。宮地秀祈はスローで小細工、これが意外と巧い。微妙な調整が生命線か。
【佐賀支部】
3307上瀧 和則7・58
4092岡部 大輔6・21
 上瀧和則は相性がイマイチかも知れないが、若い頃は「もっと呼んで下さい」と言っていた。インを奪って本領。しかし、伸び型のエンジンならまくり主体に攻める器用さも持っている。

夏の多摩川競艇
2007年7月11日

 現エンジンは残り2節になった。7月15日〜20日は第40回報知新聞社賞、6日間開催のW準優制である。W準優は4日目までの予選で12位に入らなくてはいけない。予選の走りが大事、得点率1位〜4位がW準優の前後半で@号艇、C号艇になる。インとカド、多摩川で一番勝負できる艇番である。しかし、得点率1位で優勝戦@号艇は今年6回のW準優制で一人もいない。W準優の後半戦、11・12Rでピンロク勝負が結構多く穴が飛び出す結果になっている。
 7月24日〜29日は第13回ダブル優勝tvkカップ。男子は激戦、女子は堅いのが今までの傾向だったが、今年の女子はベテランの戦い、どうなるか…。現エンジン最後のシリーズ、上位6基〜8基は差がない。選手の調整、ペラでアシは変わる。特に女子選手は軽量、伸び型のエンジンが出足まで抜群になることがある。
 8月には新エンジンが登場する。同じ減音型でも部品のどこかが従来とは変わっている。そのため、同じような調整では抜群にならない。7月最初の開催を走った鈴木茂正が「8月の新エンジンに期待。今年のエンジンは正解を出し切れなかった」と言っていた。現在のエンジンで良かったのは中野次郎だし、その前は三角哲男が来るたびに超抜に仕上げた。村田修次、角谷健吾が抜群のアシを誇ったこともある。ペラだけでなく、ギヤケースの調整も大きい。大郷葉月杯を走った選手が有利、お盆開催で正解を出した選手がウエイキーカップに斡旋されていれば有利だし、暮れの多摩川カップ、正月のかどまつ賞もリードする雰囲気だ。
 ウエイキーカップ(開設53周年記念)は9月19日からである。桐生、下関、多摩川、福岡周年が競合、四場のドラフト会議は7月11日、斡旋の正式発表は遅れそうだが、7月14日か15日には掲載できそうだ。

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