対岸の横断幕は30枚。かなり新しいものもある、と言うよりも昨年の賞金王決定戦から他場のSG・GTを見ていないから知らなかっただけかも知れない。雨が降ると関係者は大変、濡れたまま返すとカビが生えてくる。「鳥の糞がついて、クレームをつけられたことがあります」と関係者のK氏。特に鳥が好きなのが、『青地にオレンジで村田修次』の横断幕らしい。対岸左側、50M標識あたりに鳥の好物があるのかも。
いつもとレーススタイルが違っている。他場の記念レースを見ているのではないかと錯覚してしまう。予想のスタンスを変えなくてはいけないのかも知れない。しかし、いつ多摩川スタイルの握り合戦が復活するか分からない。イン重視で裏目に出れば後悔してしまう。@号艇の◎は極力控えている。
原稿を書いて、打っている最中の11レースで中村有裕がフライング、これで仕事が遅くなった。15日は得点日である。1位から向所浩二、今垣光太郎、濱野谷憲吾、瓜生正義、池田浩二、長溝一生、田中豪、森高一真、正木聖賢、山本隆幸、中野次郎、田中信一郎、辻栄蔵、日高逸子、赤岩善生、齊藤寛人、中澤和志、原田幸哉。ここまでが18位だ。19位から大平誉史明、長岡茂一、池上裕次、村田修次、山崎義明、濱村美鹿子。濱村は2レース@号艇の一回乗り、1着で6.00なら勝負だ。
暑くて寝ていられない。朝6時に起きてしまったから、レース場には9時前に着いてしまった。矢野素也と会った。「まともな記念は5年ぶりくらい?」と聞くと、「丸亀、鳴門の地区選手権しか走ってないですからね。多摩川周年にはびっくりしましたよ。ここでは1節にフライング2本いったことがあるし、まさか呼ばれるとは思っていなかったです」と。実は52番目の指名、吉田徳夫(愛知)と迷って「高知」を取ったのは「BP土佐」を考えてのことだった。
ピットでJLCの佐藤正子さんが鯉にパンをやっている。「鯉にも要領のいいのと悪いのがいますね」と。以前、「鯉をいじめた」という理由で多摩川から斡旋拒否を受けた選手がいた。「鯉をいじめるとフライングをきる」とも言い伝えられている。
朝練習の頃は30度に迫っている。試運転に出てくる相手を見ていれば人脈が見えてくる。特に記念レースではそれがハッキリしている。ピットに係留する位置もグループが固まっている。一番回転が計りやすいといわれている個所があるが、江口晃生を真中にして本橋克洋、菊地孝平が艇を並べている。
二日間が終わって得点率は濱野谷憲吾が1位。2位から赤岩善生、向所浩二、森高一真、池田浩二、村田修次、今垣光太郎、瓜生正義、中澤和志、原田幸哉、齊藤寛人。機歴通りに動いていない選手が何人もいるが、態形にツキがなく敗れている選手もいる。ゴンロクを並べていても軽視できないのが記念レースだ。成績が悪いと新聞の印は軽くなってしまうが、穴党はそこが狙い目かも。
記念の割に入場門で待っている人が少なくなった。開門は9時と早いのだが、『入り待ち』も山崎智也がいないせいか50人は減ったような気がする。朝練習が終わり、選手紹介は9時40分から。屋根の下は蒸し蒸ししている。イーストスクエア『風』に風が入らない。「扇風機がいりますね」と広告代理店のS氏が言うと、「冬場は風で寒い位置なのに」と関係者の一人がつぶやく。
いきなり濱村美鹿子が強ツケマイを決めた。これで握り合戦になりそうな予感がした。しかし、場外発売が多いとインから人気になるのはいつものことだ。12レース中、8レースで@号艇が一番人気だった。展開もあるが向所、赤岩が連勝発進である。しかし、記念クラスの技量差は少なくなっている。エンジン・ペラで走りは変わってしまう。
ウェイキードリーム戦は上瀧の前づけで進入が早くなった。それでも濱野谷はインを主張してコンマ13、まくりは許さず逃げた。鬼門?の@号艇をクリア、二日目からの走りが楽しみになった。
二日目は『是政ドリーム戦』である。
7月13日 12レース
@今垣光太郎(石川)
A田中信一郎(大阪)
B瓜生 正義(福岡)
C原田 幸哉(愛知)
D中野 次郎(東京)
E中澤 和志(宮城)
アシ比べなら瓜生に魅力を感じる。インで今垣、気合を入れるだろう。しかし、田中の差しも巧い。原田も調整を合わせてくるだろう。中野に思い切り、中澤がガッツのレース。
選手の集合が早い。11時20分には揃っている。しかし、女子選手がいて、「身体検査に時間がかかるね。エンジン抽選はいつもと一緒か遅れそう」と関係者が話している。エンジン抽選を済ませた江口が「29号機、内部をやらなきゃいけないかな」と。村田、田中豪も「まだ33号機があるといっていたら瓜生が引いちゃった」と平凡なエンジンだった。中野はお盆開催の多摩川は欠場届け。「どうしたの。結婚式かい」と聞くと、「僕のじゃなくて友人の結婚式です。僕はあと一、二年してからです」と。正木に「おめでとう」と声をかける選手も多い。「3周1マークは二回に一回はこけるハンドル。2着なら転覆でもいいと思って握りました」と話してくれた。
佐賀勢が揃って好機を手にした。作間は6月に乗ったエンジンなら調整が合うのは早いだろう。ダービー勝率がかかっているのは今垣光太郎、原田幸哉、森秋光。今垣、原田に以前の勢いはないのか。だが、土壇場で強いのが賞金王決定戦を経験している選手なのだ。
7月12日 12Rウェイキードリーム戦
@濱野谷憲吾(東京)
A辻 栄蔵(広島)
B日高 逸子(福岡)
C上瀧 和則(佐賀)
D太田 和美(奈良)
E菊地 孝平(静岡)
前検の動きなら濱野谷は先マイに持ち込む。辻、上瀧のコメントは控えめ?調整の時間がたっぷりあるなら、上位クラスのアシになっているだろう。日高には軽量の利、行きアシは機歴以上によかった。太田がカド、菊地のターンスピードも軽視できない。激戦必至の初日ドリーム戦だ。
大渦大賞 鳴門53周年
7月10日12R優勝戦
@魚谷 智之(兵庫)特別V1
A烏野 賢太(徳島)特別V15
B田村 隆信(徳島)特別V4
C平尾 崇典(岡山)特別V1
D三嶌 誠司(香川)特別V4
E市川 哲也(広島)特別V21
よーく見ると子供の頃は瀬戸内海で泳いでいた出身県の選手ばかり。アシは魚谷。あとはスタートの思い切りだけか。しかし、外の誰かがゼロ台で飛び出しそうな雰囲気。今年の記念ロードはここまで29回、@号艇のV16が多いのか少ないのか。
桐生は準優。9R@号艇は吉岡政浩(広島)、スタート決め先制か。10Rは@号艇・鳥居塚孝博(群馬)のアシが強力。関忠志が前づけでも叩くだろう。レースを見ていると、アシがいいからわざとターンマークを外してまくっている。11Rは@号艇・後藤浩のイン戦。ダービー勝率のボーダー上とあって気合が入っている。
9日の桐生9Rで×石川幸夫ー◎吉岡政浩ー〇関忠志で12000円を本紙予想で的中させた。さすがに後輩記者に言われた。「多摩川で桐生場外を売っていれば絶対に万券になっていませんよ」と。